クラウドがメディア、エンターテインメントそして広告業界に与える衝撃

さまざまな既存産業に大きなインパクトを与えたデジタル・ディスラプションと技術革新が、メディア、エンターテインメント、広告(MEA)業界にも影響を与えていることに気づいている人は世界でもごく少数です。

 

世界のいくつかの市場では従来型のテレビ放送だけではもはや立ち行かず、放送事業者はオンデマンドのストリーミング・サービスに多額の投資を行っています。そしてテレビ放送に慣れている視聴者のニーズに対応する為、デバイスやコンテンツから生成されるデータの量は、ますます帯域幅を必要とする高品質なフォーマットへと成長を続けています。

 

ここで中国Aofeiの例をみてみましょう。世界中の様々な地域に住む中国人から、中国本土と同じような母国語のコンテンツを求める需要が世界的に加速しています。このニーズに応えるため、中国のインターネット通信事業者のAofeiは、エクイニクスのPlatform Equinix™を経由した配信サービスをアジア太平洋地域、米国、欧州に拡大しました。地理的に分散した配信拠点(PoPs)を利用することでITインフラストラクチャーをユーザーに近いロケーションへと分散させ、パフォーマンスが高く遅延が少ないコンテンツ配信を実現し、ビジネスの成功へとつなげたのです。

 

すでにポケモンGoのような予測困難な大流行が起こりえる今、MEA業界は、飛躍的に拡大するデータ量とデジタル・ディスラプションの嵐に直面し、戦略立案が非常に難しい状況に陥っています。

実際に国内での動きは大きくありませんが、水面下ではエコシステムに接続し、提携先との連携、遅延なき広告への動きがはじまっています。

海外動画配信サービス事業者と国内テレビ局の提携や、大手SNSによるライブストリーミングサービスやインターネットテレビ局の開設、ビデオオンデマンドサービスの開始などのメディア側の動きに合わせ、広告代理店もオンライン広告分野で積極的なパートナー提携を重ねています。

 

クラウドへの対応

この課題に取り組むには、メディア企業は従来型のサイロ化された情報基盤に加え、デジタルサプライチェーンとの更なるコラボレーションと、クラウドサービスを活用した戦略的かつ革新的なアプローチを取り入れることが必要です。

エクイニクスも含め様々な放送、コンテンツ、IT事業者が参加し、デジタルコンテンツや配信方法の予測を行う「デジタル・プロダクション・パートナーシップ(The Digital Production Partnership: DPP)英語」は、2017年の予測レポート(英語版ダウンロード)を発表しました。

このレポートは、メディアのサプライチェーンの専門家にも協力を仰ぎ作成され、今後1~2年の間に、メディアビジネスを推進する為に必要となる要素を現実的な観点で取り上げています。その中で最も重要なものは「クラウドへの対応」です。今後2年程度の移行期間を経て、接続されたクラウド型のツールやサービスは「メディア業界のバックボーン」となり、MEA企業によるマルチクラウドへの相互接続が新しい基準となることに疑いの余地がありません。

 

インターコネクション(相互接続)への道のり

この3年間で、インターコネクション(相互接続)を活用するメディア企業の数は大幅に増加しました。

世界に広がるデータセンターにおいて、多くのメディア企業がデジタル・パートナーと直接接続(クロスコネクト)を行い、世界規模でのパートナーシップを実現しています。

多くのMEA企業は、既に1社から複数のクラウドプロバイダーを使用する形態へと変わっています。このマルチクラウド戦略は、利用可能な多数のサービスの中から最適なものを選択して変化することで、データ需要に柔軟に対応できるスケーラビリティを確保すると共に、公衆インターネットを避けることによるセキュリティ強化も可能にします。

 

また、ハイブリッド・クラウドにより、頻繁に使用するワークロードはパブリック・クラウドに移動させ、利用度が引くアーカイブデータをプライベートクラウドに格納するなど、データ移動が柔軟なクラウドアーキテクチャを構築することできます。

 

エクイニクスのデータセンターに集うMEA企業、クラウドプロバイダー、その他のデジタル・パートナーのネットワークは、大量のデータを迅速かつ安全にやりとりし、データセンターをコンテンツ制作のワークフローの中心と位置付けエコシステムを構築します。データセンターの柔軟性とスケーラビリティは、増え続けるデータ処理には不可欠な存在です。特に大規模なストレージとリモートワークフローに依存し、オンデマンドのコンテンツ配信には非常に低い遅延を求められるブロードキャストIP配信にとっては、特に必要な要素となります。

 

デジタルトランスフォーメーション

金融事業者や金融業界にサービスを展開するIT企業、製造業そして小売業に至るまでのすべての業界で、データ量の増加、多様な顧客ネットワーク、低遅延で高性能な接続の必要性は認識されていますが、特にメディア、エンターテインメント、広告業界では、よりデジタルトランスフォーメーションの必要性が叫ばれています。

業界で必要とされているのはクラウドサービスだけではありません。 DPPが顕著なトレンドとして、優先度の高い順に下記を挙げています。

  • 新たなコンテンツアグリゲーターの台頭
  • ビジネスモデルの改革
  • 自動化
  • 接続性への制約
  • バージョン管理ーそのコストからビジネス機会まで
  • コンテンツの増加
  • メインストリームへの流れ

今後1~2年は、業界にとって重要な変革期となりますが、インターコネクション(相互接続)とデジタルトランスフォーメーションをうまく取り入れられれば、このチャレンジングは時期をうまく乗り越えられるでしょう。

 

DPPレポート(英語):

http://www.equinix.com/resources/whitepapers/digital-production-partnership-predictions/&rendermode=aasdasd2234/

IOA(インターコネクション指向アーキテクチャ)戦略の詳細については、http://www.equinix.co.jp/ioa/ をご参照ください。

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