Microsoft Azureへのワークロード移行5つの戦略

データセンター移行をプライベート相互接続で加速させる方法

近年、ハイパースケール・クラウドプロバイダーへのワークロード移行を伴った、デジタル・トランスフォーメーション戦略を実行している企業が多々、見受けられます。
しかし、適切なアプローチを適用していかなければ、それらの戦略も経営層や役員に確約した結果に至らない可能性があります。 

過去10年間、主要なハイパースケールのクラウドプロバイダーとエクイニクスは連携して、1,000件を超えるデータセンター移行プロジェクトを実施してきましたが、中でも特筆すべきものがMicrosoft Azureです。 エクイニクスはこれまでの移行プロジェクトの経験に基づき、Microsoft Azureへのワークロード移行を成功に導いたベストプラクティスを5つにまとめました。 実際にこれらのアプローチは、オンプレミスのデータセンターアプリケーションとデータのクラウド移行に際して発生する、多種多様で複雑な課題を取り除いていることを証明しています。

これらのベストプラクティスに関する戦略を深堀りしていく前に、まずはデータセンター移行プロジェクトで期待される結果を確実に達成するために利用される、ダイレクトかつセキュアなプライベート相互接続が果たす役割について説明します。

相互接続の役割

多くの企業では移行プロセスの企画段階でクラウドとの相互接続を検討しますが、それでは遅すぎます。プロジェクトの早い段階から相互接続を行うことで、高パフォーマンス、拡張性、安全性、費用対効果に優れた相互接続クラウドのインフラストラクチャーを構築できるようになるからです。 今回で2回目の発行となった Global Interconnection Index (GXI:エクイニクスが発行している年次調査報告書)によれば、企業とクラウド、およびITプロバイダー間の相互接続は2017年~2021年の間で98%と、年を追うごとに急速な割合で増加しています。この結果には正当な理由があります.[i]

相互接続によって、Microsoft Azureなどのハイパースケールのクラウドプロバイダーへのワークロードを迅速に「リフト&シフト」できるようになり、かつ、膨大なデータセットを短時間で移行可能になりました。 エクイニクスはMicrosoftのお客様に対して最高のパフォーマンスを保証するために、お客様固有のアプリケーションやワークロードのAzure接続へのオプションを用意しており、個別対応により直接、お客様とその評価を行っています。  また、エクイニクスは、Platform Equinix®上において、Interconnection Oriented Architecture™ のベストプラクティスを利用した相互接続ソリューションを活用することで、お客様をサポートしています。そして、エクイニクスは、高速かつ低遅延で、企業資産のセキュアな通信をグローバルで実現するために、エクイニクスのInternational Business Exchange™ (IBX®と呼ばれるエクイニクスのデータセンター)を世界中に展開しています。

データセンターの移行に関する重要検討事項

お客様のデータセンター移行計画を支援する際に、エクイニクスは、お客様が検討すべき、次に挙げるような課題について議論の場を設けています。 そして、確実な相互接続の戦略を策定することで、それらの課題について対処していきます。

  •       データ移行に関する課題: パブリッククラウド、ハイブリッド、またはマルチクラウドのアーキテクチャーへの移行における共通の課題を認識したうえで、計画を立案することが重要です。 そうした課題の中には、データのプライバシーに関するものや、HIPPA、GDPRといった規制コンプライアンス要件への対応と同様に、ユーザーエクスペリエンスやパフォーマンスの考慮も含まれます。
  •       クラウド化への準備:既存のアプリケーションをパブリッククラウド、または、ハイブリッドのアーキテクチャー上で実行する際に、プラットフォームの再構築や最新化が可能かどうかを判断、評価する必要があります。 例えば、効率的な「リフト&シフト」の実行をはじめ、ハイブリッド・アーキテクチャーの有効的な実装の可否を考えた場合、既存ネットワークの遅延やアーキテクチャーに一部依存しているところもあるため、それらの状況も踏まえたうえで適切な判断を下していかなければなりません。
  •       ネットワークの最適化: 自社の既存ネットワークのパフォーマンス(特に遠隔地でのパフォーマンス)で、クラウドへの大量データ移行を効率的に実行できるかどうかの判断も必要です。 ネットワーク最適化を見落してしまったことで、データセンター移行プロジェクトにおけるパフォーマンス不足や失敗も頻繁に発生しています。

エクイニクスのProfessional Services では、企業のお客様がこれらの評価を行うことを可能とするとともに、自社のデータセンター移行プロジェクトの成功を促すための実践的指導や、実証済みのソリューションを提供しています。

データセンター移行を成功に導く5つの戦略

Microsoftのお客様との協力を続けてきた中で、私たちが気付いたことがあります。 多くのデータセンター移行では、以下に示す5つの事例中の少なくとも1つが実行されていることです。そして、いずれの事例においても、相互接続が移行を成功させるための要因として、重要な役割を果たしています。

  1. リフト&シフト:このアプローチでは、アプリケーションや運用を「ある1つの環境から別環境へと移行する」にあたり、アプリケーションの再設計を行うことなく実行します(例、「オンプレミス環境からクラウド」、または、「クラウドからクラウドへの移行」)。 SAP HANAの移行作業における戦略が、その一例です(下図参照)。  エクイニクスは、Equinix Cloud Exchange Fabric™ (ECX Fabric™)とMicrosoft Azure ExpressRouteを活用することで、お客様がMicrosoft Azureへのワークロードの「リフト&シフト」を実行できるようにサポートしています。 膨大なデータセットの転送に最適な、低遅延かつ高帯域幅の閉域ネットワークを提供しており、パブリックのインターネットを利用するよりも大幅に短縮化された期間で、Microsoft Azureへ移行が可能となります。

                                                                              リフト&シフト:SAP on Azure

  1. ハイブリッドクラウドアーキテクチャー: このアプローチは、オンプレミスやコロケーションされたインフラを、1つ、もしくは複数のハイパースケールクラウドへと相互接続させるものです。高パフォーマンスで低遅延なハイブリッドクラウド環境でのAzure Stack展開方法を開発にするにあたり、エクイニクスはMicrosoftと協力しながら作業を進めています。 これにより、特定のセキュリティやコンプライアンス要件も満たした、最新のアプリケーションをエッジで展開することが可能になります。

                                                                        エクイニクスとMicrosoft AzureStack

3. 大量データのインポート: リーズナブルな移行期間や、最適化されたネットワークが利用できたとしても、Microsoft Azureへ移行するワークロードやデータセットが膨大な量に達してしまうことは、頻繁に発生します。 これは、テープや光学式ドライブ、ハードディスク、フイルムなど、オフラインのメディアに保管されたデータを移行の対象としているためです。このようなケースに対して、エクイニクスは数か月ではなく、わずか数日間で Azureへの膨大なデータセット移行を可能にするデータインポートのソリューションを用意しています。 Azure Data Boxのようなストレージデバイスへのデータロードをエクイニクスのデータセンターへの移送、その後、ECX FabricとMicrosoft Azure ExpressRouteを介してAzureへとデータのリフトを行います。

                                                                 エクイニクスとMicrosoft Azure Data Box

4. 「クラウドからクラウドへの移行」: ほとんどの企業はマルチクラウドが真っ先に頭に浮かぶようです。米国のマルチクラウド管理プロバイダーである、RightScaleの調査報告である「State of the Cloud」(2019年度版)によれば、企業のお客様の84%がマルチクラウド戦略を考えており、平均して5つのクラウド・サービスを利用しているとの結果も報告されています。[ii]  マルチクラウド・アーキテクチャーのメリットには、「冗長性、拡張性、ベンダーロックインの解消」が含まれていますが、お客様の中には、「クラウドからクラウドへの移行」に適切なインフラを保有していないケースもしばしば見受けられます。

エクイニクスは、多くのクラウド・サービス・プロバイダー(CSP)に対するセキュアでプライベートな接続をお客様に提供しています。同時に「クラウドからクラウドへのデータ移行」に関連するコストやスケジュールも大幅に削減することを可能としています。 以下の図の例では、「クラウドからクラウドへのデータの移行」において、ECX Fabricを利用したAzureや別のCSPへ接続するためのInternational Business Exchange™ (IBX®)データセンター内における展開、およびプライマリとセカンダリのストレージアプリケーションの仕組みについて説明しています。

                                             クラウドからクラウドへビックデータをAzureに取り込む

5. レガシーワークロードの保持:ハイパースケールクラウドへ移行できないワークロードの場合、アプリケーションが最新化され、クラウドへ移行できるようになるまで、オンプレミス、あるいはコロケーションの環境で保持されます。 アプリケーションが最新化された際に、ECX FabricやMicrosoft Azure ExpressRouteを介してMicrosoft Azureへの移行が可能になります。 エクイニクスのコローケーションサービスを利用している企業は、CAPEXとOPEXを軽減すると同時にアプリケーションも最新化されるので、ハードウエアのライフサイクルが終了するスピードに応じて、Microsoft Azureへの移行をIT部門が段階的にコントロールすることが可能になります。

 

                                                      最新版アプリケーションのMicrosoft Azureへの移行

最後に  

高度な相互接続ソリューションで他に類を見ない、世界最大規模のIBXデータセンターであるPlatform Equinix®は、企業のデータセンター移行戦略をサポートするための最適なロケーションを提供します。 エンタープライズ企業はこれまで説明してきたような様々なアプローチを採用することで、ネットワークアーキテクチャーを最適化し、迅速で機敏にMicrosoft Azureへとワークロードを移行することができます。

Platform Equinixは、以下のようなITリーダーが必要とするソリューションを提供します。

  •      Azureやその他ハイパースケールクラウドへ最新の「リフト&シフト」でワークロードを移行する
  •     高度なパフォーマンスとセキュアなAzureハイブリッドクラウドのアーキテクチャーを構築する
  •      膨大なデータセットをクラウドへ移行する
  •      実行可能となる、プライマリ/セカンダリのストレージアプリケーションを含むめたクラウドからクラウドへのデータ移行を実現する
  •      アプリケーションを最新化し、Azureへの移行準備が完了するまでワークロードを保持する。

Platform Equinix は、企業のIT部門に、ITの劇的な変化に適応可能にすべく、プロジェクトの優先順位付けを再度行い、そして、地理的観点から実行する戦略を変更するのに必要な「敏捷性や到達性」を提供します。 アプリケーション更新のペース、段階的なプロジェクトに対する人員および資金調達などは、その一例です。

エクイニクスやMicrosoft Azureへのデータセンター移行についての詳細情報については、info.microsoft@equinix.comにご連絡下さい。

 

出典:

[i] A market study published by Equinix, “Global Interconnection Index Volume 2,” 2018.

[ii] RightScale, “Cloud Computing Trends: 2019 State of the Cloud Report,” 2019.

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